はじめに Linux環境、その名もCrostini
Chromebookユーザーは千差万別、多種多様ですが、ハイエンドChromebookの特性をフル活用し、Linux環境を有効化して、開発マシンとして採用するという層は少ないですが存在します。
この選択を取る場合、
・ChromeOSの使用感 (操作・デザイン・標準機能の使い勝手、魅力)
・ChromeOSのセキュリティ堅牢性 (紛失リスク・ウィルスに強い)
・分離運用型と相性が良い
が得られます。
▼ローカル集中型よりどう優れているのか、ChromeOSそのものの使用感の何が良いのかは下記の
2記事に詳細を記載しています。
▼Linux環境の運用時に陥る可能性のある復元時の容量不足問題に対する検証記事はこちら。
▼分離運用を支える強力なヘッドレスサーバーWindowsの具体的な仕様はこちら。
これを前提に、下記ではChromeOSのLinux環境でどんなソフトが動作し、何が動作しないのかをいくつか紹介します。これでChromeOSのメリット・良さを享受しながら、Linuxで広範なソフトが動作するのが分かると思います。
① Visual Studio Code
開発の定番ツールですが、もちろんこれは動作します。拡張機能も使えます。
動作はローカルで動作させても良いし、Windowsに繋いでも良いです。基本的には巨大プロジェクトのコンパイルでなければ、ローカルで十分です。そこはお使いのChromebookの性能に合わせて様子を見ながら使うのが良いと思います。
学習にかなり使えると思います。もちろん普通に開発環境としても使えますが、Chromebookのモデルによっては、安価に安全にLinuxが動作する環境が手に入ります。これは例えば大学生などには大きなメリットだと思います。
例えば物理学の学習時にシミュレーションをしながら理解を深めたいときには以下のようなこともローカルでできます。以下は安価な文教モデルでも動作するはずです。空気抵抗を考慮した球の放物運動のシミュレーションです。



このように学びながらシミュレーションでパラメータを変更し、運動を検討し理解を深める事ができます。コードはGeminiに聞きましょう。あなたは物理学の学習に集中することができます。
② Antigravity
最近のトレンドです(26/1/10)。もちろん他のOSでも動作しますがChromeOSでも動作します。
こちらもさらに有用です。使い方の追求はこれからですが、大変面白いです。例えばまた物理学の例ですが、点電荷が等速で運動するときの様子を可視化して欲しいと頼めばすぐに以下が出来上がります。


こんなエキサイティングなことができる環境が手に入るのです。
③ VESTA
結晶構造を可視化できます。本やPDFの教科書では構造は静止画で想像に頼るしかありませんが、こちらであれば様々な方向から自由に構造を検討し理解を深める事ができます。
半導体分野や材料、化学、物性物理学で使用したりできるのではないかと思います。
以下の例はSiのダイアモンド構造を示しています。様々な方向から検討し、理解を深めることができるので、各原子の位置関係も分かりやすいです。
これもローカル動作します。ただしあまりに原子数が多いものは回転もカクついたりマウス操作も反応しなくなるので、その場合は待機しているWindowsにリモート接続しましょう。そうすればサクサクです。もしローカルでやれば発熱するような操作をするとしても、リモートアクセスなら当然発熱もファンの激しい回転もありません。
④ UCSF ChimeraX
こちらは生物系で使用される構造を可視化することができます。ただ生物系は分子量が多いものが多く、GPUによる描画負荷が大きいものが多いです。そうしたものはローカルで動かすことは厳しいです。カクついたり反応が非常に遅いです。
以下の例は昆虫のウィルスの構造を可視化したものです。動作を見てみましょう。
初めにローカル環境、次にリモート環境で動作させています。
やはり分子量が非常に多く、描画する原子が多いため、ローカル環境では厳しいです。リモート環境ではやはり快適です。強力な自宅サーバーなので、当然動作しますよね。
ちなみに動画内でリモートデスクトップアプリはMoonlightを使用しています。巨大分子を掴んで、グリグリ回して構造を確認する、といった動きを伴う場合は、断然Moonlightがおすすめです。滑らかさが段違いで違います。ストレスが激減します。
▼リモートデスクトップアプリの使い分け、最適な選定記事はこちら。
⑤ VirtualHere
最後はこれです。結論から言うと、動作しませんでした。これはどんなものかというと、
・Chromebookに接続されたUSB機器をWindowsにパススルーし、リモートで繋いだWindows上
でその機器を動作させる
といものです。これを使えば、例えばChromebookで再生不可能なCDやDVDを再生できるはずだと考えました。しかしChromeOS上ではLinux版はエラーが出て動作せず、PlayストアではChromebookにはインストールできないタイプのアプリでした。
これはAndroid上では動作します。なので、PixelにCDプレイヤーを接続し、Chromebook上のリモートWindowsで再生または取り込みすることが可能です。ですので現状では経由すれば可能です。
今回は例としてCDやDVDプレイヤーですが、それ以外のUSB機器もこのアプリは対応しているので用途は幅広いです。
私の期待感と言うか予想では、
AlminiumOSになると動作するようになるのでは?
と思っています。
というかAndroidベースになるので、他の動かないものの多くが動作するようになると予想しています。
ChromeOSの良いところは失わずに、こういったものが動作するようになる、ということを期待したいです。
まとめ
今回はLinux環境でどんなものが動作し、しないのか、またリモート環境での動作やローカルからリモートへの切り替えタイミングの一例を示しました。
このように、ChromeOSの使い勝手やセキュリティの堅牢さを享受しつつ、安全で簡単な管理で運用できるLinux環境を使いたいという方は是非検討しても良いのではないでしょうか。






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